この世界には、手で触れられる形としての創造性と、目には見えないけれど確かに存在する想像性という二つの創造性が共存しています。
私たちが心惹かれる夢や理想という名の幻影は、誰かが紡ぎ出す魅力的な世界観(想像性)に触れ、共鳴することで、初めてその輪郭を帯び始めるのかもしれません。
幼い頃に描いた、きらめく未来のビジョン。
それは、そうした創造的な世界観に深く影響され、私たちの心に鮮やかな色彩を宿します。
しかし、時が流れ、現実という名の無彩色の壁にぶつかった時、私たちは理想とのギャップに戸惑いを覚えることもあります。
それでも、何度も同じ夢と理想を追い求めてしまうのは、その幻影が持つ抗いがたい魅力、言い換えれば依存性のようなものがあるからなのかもしれません。
今回は、海王星のレンズを通して、私自身の夢と理想のカタチについて探究してみたいと思います。
夢と理想のありか
私のバースチャートにおいて、「社会的地位・自己実現・成果」などを象徴する10ハウスは、「向上・冒険・探求」を意味する射手座です。
そして、その領域に「夢・理想・想像力・神秘性」を司る海王星が漂っているのです。この配置は、私が射手座的な自由と探求の精神に、深く共鳴しやすい傾向があることを示唆しています。
幼い頃、夢中になって見ていたバトルもののアニメ。そこで描かれる、主人公の宿敵が、いつしか固い絆で結ばれた良きライバルやかけがえのない仲間へと変貌していく物語に、私は胸の奥底から湧き上がる熱い感情を抑えることができませんでした。
だからこそ現実の世界でも、そのようなドラマチックな経験ができるものだと、無意識のうちに信じていたのです。
険しい道のりを共に歩んだ先に存在する「仲間意識的な繋がり」への憧れは、射手座の支配星である木星が、蟹座に位置しているからかもしれません。
他者との共同作業に、人一倍情熱を注いでしまうことがあるのは、「みんなでより良いものを目指すって、なんて素晴らしいんだろう!」という、理想に彩られた感情の表れなのでしょう。
「切磋琢磨」「向上心」「精神的成長」「自由な冒険」。それらを肌で体感することこそが、私が心の奥底で追い求めているものなのです。
だからこそ、私は無意識のうちに、周囲の人々にも同じような理想を求めてしまうのかもしれません。
私の10ハウスには月も位置しているため、そうした理想を、時に感情的に、そして無意識的に発動させてしまうこともあるようです。
夢と理想の残像:何度でも追いかける幻影
現実に何度も押し戻され、そのもどかしさを幾度となく経験しながらも、私はまるで磁石に吸い寄せられるように、場所を変え、形を変え、同じような夢と理想を追いかけ続けてきました。
それが、私が何度も転職という名の航海を繰り返してきた理由なのかもしれません(笑)。
まるで、「叶うようで、なかなか叶わない。いや、もしかしたら、いつかきっと…」という、焦らしにも似た「おあずけ状態」と、夢心地のような甘美な陶酔感の巧妙なコラボレーションに、私はすっかり囚われているのだと思います。
※ここに書いたのは、星のささやきから感じ取った物語です。星が私たちに直接影響を与えるという価値観ではないので、言語化したものから、自分の内面と向き合うことが大切だと考えています。


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