「自分らしさ」を探求する上で、自己受容は避けて通れない重要なステップです。
「心、体、頭脳、感覚、情熱」の領域について探求していく過程で、自分の短所に気付くこともあるでしょう。
しかし、完璧ではない自分を受け入れることで、否定的な思い込みを手放せるようになり、物事の捉え方が変わり始めます。
自己受容とは?
自己受容とは、自分の長所だけでなく、短所や欠点も含めて、ありのままの自分を受け入れることです。つまり、5つの領域において、完璧である必要はないという考え方です。
相反する感情や状態などを受け入れることは、理想の自分とかけ離れているように感じるかもしれません。
しかし、自己受容によって自己肯定感が高まれば、自身の内面が安定し、個性を受け入れることができます。
なぜ自己受容が難しいのか?
思い出してみてください。例えば、家庭や学校で「そんなこともできないの?」「短所は直しなさい!」なんて言われた経験はありませんか?自分の子供に、そのような指摘をしていませんか?
私たちが自分を受け入れられない原因の一つは、生まれ育った環境や、取り入れる情報の影響があげられます。
たとえ無意識であっても、それらは私たちの思考や行動に深く刷り込まれ、「自分の一部」となってしまうのです。
- 社会の価値観: 社会は、特定の価値観や外見を良しとし、それらに当てはまらないものを否定する傾向がある。
- 過去の経験: 幼少期の経験や、周囲の人からの言葉が、自己評価に大きな影響を与える。
- 完璧主義: 完璧を求めるあまり、自分の欠点を許せなくなることがある。
自己受容のメリット
心理学研究では、自己受容が高い人は、幸福度が高く、ストレスに強く、良好な人間関係を築きやすいことが示されています。
自己受容がもたらすメリット
- 心の安定: 自らに対する否定的な感情が減り、心の安定につながる。
- 自己肯定感の向上: 自分の価値を認め、自信を持つことができるようになる。
- 人間関係の改善: 他者を受け入れることができ、良好な人間関係を築けるようになる。
- 創造性の向上: 自らに対する恐れが減り、新しいことに挑戦できるようになる。
自己受容の具体的な方法
自己受容の方法は、さまざまです。自分に合う方法を見つけ、無理なく進めることが大切です。
- 自分の良いところを見つける: 日記に自分の良いところを書き出すなど、積極的に自分の良いところを探す。
- 過去の経験を振り返る: 過去の経験を客観的に見直し、自分自身を責めるのをやめる。
- 自己肯定的な言葉を声に出す: 鏡に向かって「私は価値のある人間だ」など、自己肯定的な言葉を声に出す習慣をつける。
- 自分を大切にする行動をする: 好きなことをしたり、リラックスできる時間を過ごしたりして、自分を大切にする行動を取る。
- 専門家のサポートを受ける: 心理療法士など、専門家のサポートを受ける。
自己受容とインナーチャイルド
自己受容が難しい背景には、インナーチャイルドと呼ばれる、過去の傷ついた自分自身がいることがあります。
インナーチャイルドは、過去の否定的な経験から生まれた心の傷跡であり、自己肯定感を妨げる原因となります。
インナーチャイルドを癒すことで、自己受容を進めることができます。インナーチャイルドを癒す方法としては、瞑想、アファメーション、カウンセリングなどが挙げられます。
※「インナーチャイルドの癒し」については心の領域の回で触れます。
より豊かな人生を送るために
私たちは、誰もが長所と短所を併せ持っています。その両方を受け入れることで、自己否定を和らげ、心の負担を軽減することができるでしょう。
自己受容は、自分自身を愛し、より豊かな人生を送るための第一歩です。
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