今回は、あなたがこれまで培ってきた力、そしてあなたの世界観の核となる信念や真理が、人生や社会との関わりにどのような影響を与えるのかを探求しましょう。
信念と真理
ここで言う信念や真理とは、今のあなたを作り上げている強力な思いや、人生の深い教訓のようなものです。それは、過去のステップで探求した生まれ持った資質や性格などの本質的なものや、成功や失敗の経験から生じる思い込みやこだわり、あなたにとっての揺るぎない事実とも言えます。
これらは、あなたの深層心理に深く刻み込まれた「人生創造における究極の答え」として、無意識のうちにその後の行動や選択に強い影響を与えます。
私たちそれぞれの世界観は、この信念や真理に基づいて創り上げられ、社会で他者とつながることで互いに影響し合うのです。
信念や真理は、個人レベルでは人生最大のテーマを与え、社会レベルでは専門性の源となるでしょう。
人生のテーマと方向性
もし、人生を通して同じようなテーマとの向き合いが多い場合は、それがあなたの本質であり、専門性の方向性を指し示している可能性があります。
例えば「人間関係」について考えさせられる機会が多い人は、長年その問題と向き合い続けてきたからこそ、他者との調和について自分なりの真理を見出し、社会でその学びを活かす可能性が高いでしょう。
信念や真理の捉え方をまとめると、次のようになります。
- 過去の経験による思い込みやこだわり。
- 個人にとっての揺るぎない事実。
- 自分の本質と向き合うための、人生最大のテーマ。
- 社会的な役割においての専門性の源。
- これら4つの要素をまとめて、自分の世界観の核。
これらのポイントをおさえながら、探求を続けていきましょう。
信念や真理が「自分らしさ」に与える影響
では、その信念や真理は、あなたの「自分らしさ」にどのような影響を与えるのでしょうか。
何かに深く没頭する時、私たちの感覚は研ぎ澄まされ、その物事とのつながりを深めることができます。
興味関心の強い分野を深く掘り下げることが「専門性」を身につけることにつながり、益々無限の可能性を追い求めるようになります。専門性を感覚的な言葉で表現するなら「のめり込む」です。
だからこそ私たちは、ステップ1で自己理解を深め、ステップ2で自分の強みを磨くことにのめり込む必要があるのです。
周囲の反応を気にしすぎず自分の内なる創造性に従うことで、あなたの専門性の源が理解できるでしょう。
例えば、ヨガ、料理、アートなど、その道を追求している人たちを見ていると、その人のあり方や物事への向き合い方が見て取れます。彼らはその物事から意識をそらさず、集中しているはずです。それは、彼らが社会で見せる専門家としての姿だと言えます。
没頭するものは、人それぞれです。個人レベルでマニアックな世界観を追求する人もいれば、そこから発展して社会レベルの活動に活かす人もいるでしょう。
自分らしさの観点では、内なる興味関心に従って物事をとことん深めることで、誰もが独自の専門性を身につけられるはずです。
信念と社会とのつながり
さて、ここからは、あなたの信念や真理がどのようなものかを探求し、社会との関わりについて深めましょう。この探求の目的は、あなたが自分の役割を通して、社会で何を追求するかを理解することです。次の5つの質問に答え、言語化してみてくださいね。
- あなたには「こうでなければならない」といった、こだわりのようなものがありますか?それは、どのような経験が影響していると感じますか?今のあなたを作り上げている強力な思いや、人生の深い教訓について考えてみましょう。
- あなたには、長年にわたって探求していることや、のめり込んでいるものはありますか?それは、なぜですか?あなたの情熱が向かう物事について考えてみましょう。
- 人生の中で、何度も繰り返し向き合っているテーマはありますか?それはどんなことですか?そこから学んだことについて考えてみましょう。
- 1から3に共通することはありますか?それはどんなことですか?あなたの本質について考えてみましょう。
- 1から4を統合して、あなたの社会的な役割としての専門性は、どんなことだと感じますか?自分自身のこだわりを追求し、社会でどのように役立てるかを考えてみましょう。
ではここで、ひとつの例をあげてみます。
ある人は「どんな状況でも人は必ず互いに理解し合える」という強いこだわりを持っています。これは、かつて文化交流で誤解を乗り越え、心が通じ合った経験から深く根付いたものです。この信念から「異なる人々がどうすれば協力し合えるか」というテーマを長年探求し、のめり込んできました。そして、人生で繰り返し「対立する関係性をどう調和させるか」という課題と向き合い、対話と共感の重要性を学びました。
これらの経験から「対話と共感を通じて、どんな隔たりも乗り越えられる」という本質に気づき、それがその人の世界観の核となっています。これらを統合すると、その人の社会的な役割としての専門性は「異なる文化や価値観を持つ人々、あるいは組織間の橋渡し役となり、相互理解と協調を促進すること」です。このこだわりを追求し、社会で役立てていくことでしょう。
この例を参考に、ぜひあなたについて言語化してみてくださいね。
私たちが「なぜ?」という問いを持つ限り、自分なりの真理の追求は続くでしょう。世の中に存在する多様な真理と向き合いながら、お互いの世界観を通じて社会の調和を実現させる。それこそが、この世界に生まれた私たちに共通する課題なのかもしれません。
最後に、4回にわたってステップ3の探求についてお届けしましたが、あなたの独創性、役割、夢や理想、信念は、あなたらしさの結晶であり、あなたが社会で発揮する個性です。これらは個人の世界観を確立し、革命家として、セラピストとして、アーティストとして、専門家としての4つの顔を、社会に印象づけます。この4つの要素が調和することで、あなた自身のアイデンティティが確立するでしょう。
自分らしい人生創造のためには、自分が何者であるかを自覚しつつ、他者との調和によって生かされていることを知ることが重要です。3つのステップについて探求し、ぜひあなたらしい人生創造を実現させてくださいね。


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