当サイトは、記事内に広告を含む場合があります。

【エッセイ】子供の頃の経験と人間関係の悩みの関係

私たちは、それぞれ異なる価値観を持ち、生きている。だからこそ、相手との間に摩擦が生まれることは、ある意味自然なことなのかもしれない。

しかし、その摩擦を乗り越え、より良い人間関係を築くことは、私たちの人生を豊かにする上でとても大切なことだと考えている。

子供時代に大人から受ける影響

子供のころ、私たちは両親や先生たちを大人として尊敬し、彼らの行動を模範としてきたと思う。

しかし、大人たちは、必ずしも正しい判断を下せる存在ではない。むしろ、個人的な感情や価値観に基づいて、物事を判断することが多いのだ。

そうした大人たちから教えられたことを基に成長していくからこそ、私たちが抱える悩みの中には、幼少期の経験が深く関わっているのかもしれない。それに、自己肯定感が低いと、人間関係で傷つきやすいことだってある。

私は、幼少期からのいじめ体験が、かなり尾を引いていた。今でこそ、過去の記憶を反芻しなくなったが、自己肯定感が低いばかりに自己犠牲的に生きていたことは、事実である。

たぶん、ドラえもんのいないのび太なら、ずっといじめられながら泣き暮れていただろう。私には、ドラえもんのような安心感を放つ母がいた。それが、せめてもの救いだったのだ。

お互いの背景にあるもの

私たちは、生まれ育った環境や経験によって、それぞれ異なる価値観や考え方を持っている。 同じ出来事でも、人によって感じ方や捉え方が異なるのは、こうした背景の違いがあるからだ。

学校で道徳を学ぶことは大切。でも学校でいじめられていた私は、人それぞれの個性や、その個性に影響を与える様々な要素について学ぶ機会は、必ずしも十分とは言えないと感じている。そもそも、道徳的なことの基礎は、学校任せにするものではないだろう。

私が経験した子供時代のいじめは、半分はいじめっ子側の家庭の問題で、半分は私の家庭の問題でもあるだろう。要するに、お互いの家庭の価値観や躾の違いが浮き彫りになっただけなのかもしれない。

時間の経過と、それぞれの進路の違いが、私の心を軽くしたが、その傷は癒えないまま40歳を迎えた。だが、たまたまホロスコープを使って自己対話を重ねたことで、それらの経験がちっぽけに思えるほどの気付きを得て、あっけない幕引きとなった。

それにしても、相互理解を深めるためには時間と労力が必要だが、現代社会では、対面でのコミュニケーションが減り、文字だけのやり取りが増えることで、その難しさは増していると言える。

でもそれで、どうやって相手の背景をくみ取ることができるだろうか。

「被害者である自分」を生み出すもの

私たちは、それぞれ違う価値観を持っているのため、よほど注意深く意識を向けない限り、相手の立場になって考えるのは難しい。

だからこそ、相手の言葉や行動を、自分にとっての「攻撃」と受け止めてしまうことがある。「自分は悪くない。相手が悪い」と、お互いがそう思い込むことで、ますます溝は深まってしまう。

ある意味、「被害者である自分」を生み出しているのは、自分自身の捉え方なのだ。だが、自分の考えが絶対だと思ってしまうと、人間関係はうまくいかない。

私は人生というゲームで、そのダンジョンを繰り返しプレイしてきたはずだが、なかなか完全攻略できないでいる。「なんちゃってクリア」という概念があるのだとしたら、それにあてはまるだろう。

でも、それでもいいと思う。100%を人間に求めてはならない。

相手に対する「執着」の存在

人間関係の問題は、話し合いによって、全てが解決するわけではない。 相手に合わせようとしたり、相手に合わせてもらおうとしても、心から満足できる関係を築くことは難しい。

たとえば、友人でも恋人でも、価値観の違いを受け入れ、相手と距離を置くことも時には必要だ。それは、大切なものを失うことではなく、お互いを守るための選択とも言える。

もちろん、恋人や友人だけでなく、家族、職場の人間関係など、様々な人間関係にもあてはまる。

それに、「新しい人間関係を築くことへの不安」や、「変化を恐れて現状に甘んじてしまうこと」が執着心を生み出すことも…。

執着心は、とても厄介だ。人から冷静な判断能力を奪ってしまう。「違う誰かではなく、その人でなければならない」たぶん、恋愛がらみの事件の引き金は。そこにあるのだろう。

私自身ももれなく、過去の経験から、無理な関係性は長く続かないことを学んだ。私の執着心のエネルギーは、かなり凄まじかった(笑)。

だがしかし、相手を引きとめたり、責めたりするのではなく、新しい出会いを求める方が良いのだと、今なら思える。

余談だが、占星術では、執着を司るのは「蠍座の支配星である冥王星(火星)」だと言われている。私のホロスコープには、バッチリ人間関係を表す場所に、冥王星があるのだ。納得するしかあるまい。

自立と自由のある関係性を築く

お互いが価値観を尊重し合い、自立した精神を持つことで、相手との関係に固執する必要がなくなる。必要な時に必要な人とつながり、自由な関係を築くことができるだろう。

また、すべての関係が永遠に続くわけではないと理解することで、今の瞬間を大切にし、相手との時間をより豊かなものにすることができるのだ。

『自分は自分、相手は相手』という意識を持つことで、お互いの自立と自由を尊重し、より良い関係を築けるようになる。

たとえば、我が家では休日の過ごし方は自由だ。

子供が幼い頃は、常識や理想を押し付けることでぶつかってきたが、今では別行動は当たり前。外で趣味を楽しんでもいいし、「家族みんなそろって」は必要ない。これは、インドア派の私とアウトドア派のパートナーが、互いの価値観を尊重しているからである。

「子供の相手は?」と心配しなくても、二人の共通の趣味は、オンラインゲームである。私はゲームは下手なので、お任せしているのだ。

 今の状況を考えると、私も大人になったものだと思う(笑)。

ジャーナリングのネタに:自分自身の心と向き合う

これらの質問を、自分に投げかけてみましょう。ドロドロした一面が見えてくるかもしれません(笑)。

  • 過去の人間関係でどのような悩みを抱えていた?
  • その悩みは、幼少期の経験とどのように繋がっていると思う?
  • 相手との間に壁を感じることは?もしあれば、その原因は何だと思う?
  • 自分にとって、理想的な人間関係とはどのようなもの?

 

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ

PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました